株式会社伍魚福 代表取締役社長

「食」全般くぎ煮資料室商品について自分自身と家族について2016.04.02(Sat)自宅でくぎ煮炊き2016【レシピ付き】

20160402kugini02.JPG今年のいかなご漁は、過去最悪の状況でした。
解禁日は例年よりもかなり遅い3月7日。
初日の水揚高は昨年の10分の1程度でした。
一般の魚屋さんでは、生のいかなご1kgが2500円〜2600円。
昨年の初日よりも1000円ほど高く、主婦の皆さんも大変驚いておられました。
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くぎ煮を炊くための生のいかなごも当初は確保が困難で、3月初めから関西のお土産店で実施予定だった「くぎ煮フェア」も中止せざるを得ませんでした。
お得意先はもちろん、楽しみにされていた消費者の皆さんには大変ご迷惑をおかけしてしましました。
3月の中旬になっても獲れるいかなごの量は少ないまま。
知り合いの漁師の方も「今まで経験したことがない状況」とのことでした。
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しかし「くぎ煮」は伍魚福の看板商品。
くぎ煮は伍魚福でなければ、と心待ちにしていただいているお客様も多いのでなんとか少しずつ炊きましたが、価格は高いまま。
大変心苦しいのですが、値上げせざるを得ない状況となってしまいました。
そんなドタバタでしたので、この数年いつも自分で炊いていた「くぎ煮」も炊けないまま4月に。
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近隣のいかなご漁も終わり、今年は炊けないな、と思っていたのですが、今日の友人のfacebook記事で近くのスーパーがまだ「いかなご」を販売していることを知りました。
さらに、別の友人も本日くぎ煮を炊いており、美味しそうな写真が記事に。
いてもたってもいられなくなりました(笑)。
20160402kugini07.JPG時期が遅いので、魚のサイズは大きくなっていました。
伍魚福の20年前のくぎ煮と同じくらいかもしれません。
近年、小さめの魚を好まれる方が多いので、伍魚福のくぎ煮も最近は小さくなりましたが、実は少し大きめのいかなごの方が、脂がのっていておいしいのです。
20160402kugini08.JPG【我が家のくぎ煮レシピ2016】
いかなご:1kg
醤油:180cc
みりん:20cc
砂糖(黄ザラ):300g
生姜:80g
生姜が昨年よりも多いのは、ちょっとサイズが大きかったから。
20160402kugini09.JPG#伍魚福の製品のレシピとは異なります(念のため)。
一般的なレシピよりも液体が少ないため、早く炊けるのが特徴です。
強火20分、中火10分くらいで炊き上ります。
煮汁がなくなるギリギリまで煮詰める勇気が固く仕上げるポイント。
醤油とみりん、砂糖と生姜を入れて鍋を火に掛けます。
鍋の真ん中に火が正確に当たるようにすると、ムラなく炊けます。
20160402kugini10.JPG煮立ってきたら、洗ったいかなごを順次鍋に投入。
ガスは全開の強火。
いかなごは少しずつ手づかみで、沸騰して泡立っているところめがけて平らになるように入れていきます。
全部入れたら、アルミホイルで落し蓋。
箸でかき混ぜたりせず、ひたすらそのまま煮詰めます。
さわると魚が崩れてしまいます。
一般的なレシピだとこの辺で「アクをとる」と書かれていることも多いのですが、私は例年通りそのまま炊き詰めます。
20160402kugini13.JPG強火20分位で、沸騰の泡が小さくなってきます。
アルミホイルの落し蓋を取り、中火に。
頃合いを見て、鍋を返します。
煮汁の量を確認しながら、あと3〜4回鍋を返します。
傾けて煮汁が見えなくなったら出来上がり。
皿の上に置いたざるにあけて、粗熱を取ります。
我が家のいかなごの「くぎ煮」完成です!
例年通り、照りのある、硬めの仕上がりが我が家流。
20160402kugini14.JPG食卓にも「くぎ煮」のいい香りが漂います。
魚のサイズが大きいのが、懐かしい感じです。
早速味見しましたが、なかなか美味しいです(自画自賛ですいません)。
最後に「くぎ煮」とともに記念撮影。
20160402kugini16.JPG地域の食文化であるいかなごの「くぎ煮」。
今後のいかなご漁がどうなるのか心配ですが、地域の皆さんとともに守り育てていきたいと考えています。
今夜はくぎ煮とともに日本酒を美味しくいただきました!
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