株式会社伍魚福 代表取締役社長

出張先より経営について2022.05.19(Thu)松下資料館訪問研修(経営理念浸透プロジェクト)

松下幸之助さんの使用していたイスに座っている高橋英二部長です。
本日は京都駅前、PHP研究所内にある「松下資料館」を訪問しての研修です。

伍魚福では2022年度より高橋部長をリーダーとして「経営理念浸透プロジェクト」を設置しました。

そもそも経営理念が浸透しているとはどういうことでしょうか。

これは経営品質の取り組みをする中で、問いかけられた問題です。
私は「経営理念の内容がTEAM GOGYOFUKUメンバーの腹に落ちて(納得して)、日々の行動でそれが実践されている状態」であると考えました。
「経営理念の浸透」については、note記事も参照ください。
プロジェクトメンバーは各部署から選定(伍々、黒崎、川島、廣澤、鳩島、木村)しています。
メンバー自らが経営理念の伝道師となり、伍魚福の経営理念を社内浸透させていくことを目指しています。

今回はそのプロジェクトの活動の一つとしての研修として開催、プロジェクトメンバーに加えて、各本部の統括・統括補佐に声をかけ、総勢12名で伺いました。

松下資料館は、公益財団法人 松下社会科学振興財団が運営されています。

その理事であり、
松下資料館 館長の遠藤紀夫さんから、
「松下幸之助 事業は人なり 経営理念の浸透のために」
と題して約80分ご講話をいただきました。

遠藤さんとのご縁は、2012年9月NHK「ルソンの壺」に出演させていただいたことから始まります。
担当ディレクターの武田さんが、遠藤さんと親しい、ということでご紹介いただき、Facebook上で「友達」になっていただいたことからです。
もう10年も前になるんですね。

その後、リアルにお目にかかる機会もいただき、私自身は資料館訪問が今回で4回目となります。

ご講話は、まず松下幸之助さんの生涯についての動画から。

そして、経営理念の話。

経営理念とは、
・何のために会社は存在しているのか。
・私たちは何のために仕事をしているのか。
の答えであり、「仕事のものさし」である。

伍魚福の経営理念も引用していただき、とてもわかりやすく説明していただきました。

松下幸之助さんが言っていた「社員稼業」。
自分の仕事を自分の仕事・お店と考える、ということです。
そういう意味では、会社のメンバー全員が「社長」であり「経営者」である。

伍魚福が2000年から取り組んでいる、部門経営者を育てる取り組み「自創経営」も全く同じ考え方です。
自創経営の創始者である東川鷹年先生も松下電器産業のご出身ですので、その根本となる考え方は同じなのです。

松下さんから直接薫陶を受けた社員の方の講演動画のご紹介も。
実際の肉声を聞くととても心に響きます。

ご講話の後、「庭園シアター」に移動。

こちらでは、松下幸之助さんのPHP活動、哲学等についてのお話をいただきました。

「素直な心」が大事であると、よく言われますが、そもそも「素直」とは何か。
この松下さんの問いに、PHP研究所の研究員の方が探究され、まとめられたのが次の10ヵ条です。

【素直な心の内容十ヶ条】
私心にとらわれない
耳を傾ける
寛容
実相が見える
道理を知る
すべてに学ぶ心
融通無碍
平常心
価値を知る
広い愛の心

「『素直な心』を考える自己診断チェックシート」をいただきました。

「1.私心にとらわれない」
①上司や先輩に対して、自分の考えや思っていることを適宜適切に進言ができる。
②部下や後輩に対しては、言うべきことはピシッと言い、教えるべきことは的確にキチンと教えている。
③私利私欲にとらわれたり、自分の都合ばかりを考えたり、優先させたりはしない方である。
④たえず物事の正しい判断ができるように、常に心の修養(心のダイヤモンド磨き)に努めている。
⑤いかに多忙であっても、部下や後輩に仕事を教えたり、能力向上を図らせるための、労は惜しまない。

十ヶ条のそれぞれに5つの設問があり、「ハイ全くその通り 5」から「イイエ全然違う 1」の5段階で自己診断するものです。

このシートは「自己診断」を行い反省する、「自己観照」のために使います。
松下幸之助さんも京都の別荘「真々庵」で「根元社(こんげんのやしろ)」に向かい、日々「自己観照」をされていたそうです。

社員の方の語る動画を拝見すると、若い頃の松下さんの怒り方は半端なかったそうです。
ただ、その後のフォローが愛情あふれていますので、怒られた方も納得するとともに、やる気に火をつけられているようです。
後年、幹部になった皆さんは、講演等でそれを自慢されています。残された動画はどれもとてもおもしろいものばかりです。

松下さんも年齢とともに丸くなって行かれたようですが、この「自己観照」によって成長を続けておられたのではないかと思います。

その後、資料館内部の視察です。

パネル展示だけでも、見て回るのにかなりの時間を要します。

動画ブースでは、自分で見たい動画を選んで視聴することができます。
松下さん自身の言葉はもちろん、部下の方が語った言葉の数々はとてもおもしろく、気づきの多いものばかりです。

私も4回目の訪問ですが、まだまだほんの一部しか見ることができていません。
今日も時間切れ。また伺うことを決意しました・・・。

16時20分からは、講義室に戻り、質疑応答です。

参加12名全員、一人ひとりから質問がありました。

伍魚福の経営理念浸透プロジェクトはまだ始まったばかりです。
高橋部長をリーダーとしてメンバー全員で取り組み、「経営理念の内容がTEAM GOGYOFUKUメンバーの腹に落ちて(納得して)、日々の行動でそれが実践されている状態」の実現に近づいていきたいと考えています。

本日は遠藤館長、スタッフの方には長時間にわたり大変お世話になりました。
ありがとうございました!