株式会社伍魚福 代表取締役社長

雑感2019.11.10(Sun)湊川隧道(会下山トンネル)通り抜け

20191110minatogawazuido03.JPG今朝、フェイスブックのタイムラインで、「湊川隧道通り抜け」イベントの開催情報を知りました。
以前、NHKの「ブラタモリ」で神戸が取り上げられた際にも登場し、気になっていましたので、急遽行くことに。
湊川隧道(会下山トンネル)とは、旧湊川の治水事業の一環として、明治34年(1901年)に完成したものです。
急峻な六甲山系から神戸港に注いでいた旧湊川は、たびたび氾濫し、神戸の街に甚大な被害をもたらしました。これを付け替え、湊川隧道を経由して西側に流れる苅藻川に合流させるという一大事業です。
「湊川隧道」は全長約600m、当時の河川トンネルとして世界最大だったそうです。
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平成7年(1995年)の阪神大震災で湊川隧道も被災しました。
復旧の際によりたくさんの川の水を流せるようにするため、平成12年(2000年)12月、「新湊川トンネル」が完成し、その役目を引き継ぎました。
100年現役としての役目を終えた「湊川隧道」は、近代産業遺産として保存され、定期的に解放、イベントに使用されています。
11時ごろ現地に到着しましたが、たくさんの方で賑わっていました。
早速中に入りました。
湊川隧道に接続される新設の下り坂トンネルの途中にはパネル展示があり、係員の方から説明を聞くことができました。
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トンネル出口の現在の川に仮設の橋をかけ、「湊川隧道」を通り抜けできるのは年に1日だけ、とのこと。
今日を逃すと、来年まで通り抜けはできません。今回参加できてとても幸運でした。
下り坂を抜けるといよいよ「湊川隧道」。
空気もひんやりしてきます。
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途中、人だかりが。
説明員の方がトンネルの解説をされています。
驚いたのは、この事業が株式会社による営利事業だったこと。
大阪の藤田伝三郎や地元の小曽根喜一郎、東京の大倉喜八郎といった豪商や実業家らが発起人となって「湊川改修株式会社」を設立して行ったそうです。
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付け替え後の旧湊川の流域の土地を開発、売却することでトンネル工事の費用などをまかなったそうです。
壮大な都市開発事業が明治時代になされていたんですね。
湊川公園や新開地などはその際に開発されたとのこと。
まだまだ地元にも知らないことがたくさんあります。
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普段イベントで使用するエリアは板敷き舗装されていますが、途中からは昔の隧道そのまま。
少し水が溜まっていますので、斜めになった水路を滑らないように注意しながら歩きます。
100年以上前なので、重機もなく全て手で掘ったトンネル。
レンガも全て手積みです。
まさに近代産業遺産としてふさわしい構造物です。
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下流側で、新湊川トンネルに合流。
そこからは、遊歩道として整備されているところを歩き、長田神社商店街の近くまで。
ゴールでは簡単なアンケートを記入。
記念品は、湊川隧道の焼印のある瓦せんべいです。
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主催の「湊川隧道保存友の会」「兵庫県神戸土木事務所」のスタッフの皆さんに感謝です。
良い休日を過ごすことができました。
ありがとうございます!
湊川隧道について詳しくは、こちらのウェブサイトを参照ください。
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