株式会社伍魚福 代表取締役社長

雑感2018.10.08(Mon)立ヶ畑ダムと烏原貯水池(神戸市兵庫区)

20181008karasuhara02.JPG神戸市兵庫区、平野から徒歩で15分程度、急な坂を登ったところに「立ヶ畑堰堤(ダム)」があります。
神戸市民には「烏原貯水池」と言った方が馴染みがありますね。
立ヶ原ダムという名前は、今回初めて知りました。
歴史を調べて驚きました。
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このダムの完成は明治38年(1905年)、なんと100年以上も昔なのです。
大正4年(1915年)には、貯水量を増やすために2.72mかさ上げされ、現在の姿になりました。
写真にもその継ぎ目らしきものが見えます。
日本で4番目に古い「重力式コンクリートダム」だそうです。
取水塔に取り付けられた石造りのプレートには、英文で当時の市長の名前が刻まれています。
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初代市長・鳴瀧幸恭(なるたきゆききよ)
第2代市長・坪野平太郎(つぼのへいたろう)
この2名は、最初のダム建造に関わった市長です。
第4代市長・鹿島房次郎(かしまふさじろう)
この方は、大正時代の増築に関わった市長です。
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隣のプレートには、設計者の佐野藤次郎ほか、関わった技術者の名前が記載されています。
英語で書かれているのが不思議です。
今日は天気も良く、1周2.7kmの周遊路ではたくさんの山歩きやランニングの方とすれ違いました。
デーキャンプをしている家族連れや、長いレンズを担いで、野鳥の撮影?に来られている方も。
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もともとここには「烏原村」という村がありましたが、明治37年(1904年)に水没しました。
この村では線香の原料となる「木皮細末」を水車の石臼でつくっており、村民が離村する際に、この石臼を記念に護岸に埋め込んだそうです。
今日は水が多く、石臼は水没して見えませんでした。
次回訪れる際には、この石臼も見てみたいです。
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このダムは、経済産業省の「近代化産業遺産」にも選ばれています。
「清潔な水を大量に供給し都市の生活・産業の発展を支えた近代水道の歩みを物語る近代化産業遺産群」の中の一つということです。
建設工事の写真など詳しくは、神戸市水道局のページを参照ください。
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市街地から徒歩圏内でこのように立派なダムが見られるのも、六甲山系の山々を控えた神戸ならではですね。
神戸市内でもまだまだ知らないことが多いです。
他のダムにも行ってみたくなりました。
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