株式会社伍魚福 代表取締役社長

「食」全般経営について読書メモ雑感2010.12.25(Sat)「ラーメン二郎にまなぶ経営学」牧田幸裕著

20101225ramen_jiro_ni_manabu.jpgサブタイトルは「大行列を作る26(ジロー)の秘訣」とあります。
「ラーメン二郎」とは、東京都港区三田が本店のラーメン店です。
私も大学1年(18歳!)のころから通っており、今でもたまに食べる大好きなラーメンです。「二郎はラーメンではない、二郎という食べ物である」という名言?がありますが、どこのラーメンとも違う大変個性的な食べ物です。
大学の体育会(洋弓部)の先輩に連れられて行ったのが始まりで、かれこれ26年間食べています。三田の二郎のオヤジさんには、洋弓部の試合の応援に来ていただいたこともあります。それ以来のお付き合いで、たまに顔を出して旧交を温めています。
先日この本の情報をネットで見つけ、購入、本日読了。
著者の牧田さんは、外資系のコンサル会社等を経て信州大学大学院の准教授をされている経営学者です。ラーメン二郎の大ファンで「ジロリアン」を自称されています。
ラーメン二郎は関東中心で2010年10月現在で35店舗の直系店があります。他にも影響を受けたラーメン屋さんもたくさんあり「インスパイア系」と呼ばれています。神戸にも最近「インスパイア系」のラーメン屋さんができ、私も何度か食べに行ったことがあります。
三田のオヤジさん(山田拓美さん)に「神戸にもインスパイア系とかいうのが出来ましたよ」と報告したところ、「何とかかんとか言わないで、『真似です』って言えばいいのによー(笑)」とおっしゃっていました。
さて、この本ですが、絶大な人気を誇るラーメン二郎を題材に、経営学というか、マーケティング戦略について分かりやすく解説されています。伍魚福でもマーケティングに力を入れていこうとしている中、大変参考になりました。
20090302jiro_jinbocho.JPGこちらの写真は「ラーメン二郎神田神保町店」の「小ぶた」というラーメンの写真です。
とんこつ醤油味ですが、脂が多く、麺が太く、野菜も山盛り、豚は分厚くと体育会系の大学生に満腹感を・・という感じのラーメンです。
昔は、「大ダブル」という麺の大きさが「大」、豚が「ダブル」というものを食べていたのですが、今では麺が「小」、豚入りの「小ぶた」でもいっぱいいっぱいです。
なかなか本の話に入らなくて申し訳ありません(笑)。
ラーメン二郎の提供する「価値」は何か?という問いに、著者の牧田さんは次の2つを上げておられます。
1.「達成感」と「爽快感」
2.店主・同志との「一体感」
長年食べている私も同感です。
ラーメン二郎ほど「挑戦する」という言葉の似合うラーメンはありません。これを完食した時の達成感と爽快感。
二郎の味が分かる者同士の連帯感。大ラーメンやそれよりも大きい「麺マシ」というラーメンを注文する人への尊敬のまなざし。不思議な連帯感、一体感がそこにはあります。
そのような価値を提供するラーメン店が他にないため、競合はありません。ブルーオーシャンの世界(戦いで血まみれの海=レッドオーシャンの反対語)です。
伍魚福の商品の提供する価値は何でしょうか。独自の価値を提供できているでしょうか。
「機能的価値」と「情緒的価値」の話も出てきます。
機能的価値とは、美味しいとか、柔らかいとか、ジューシーだとかいう製品やサービスの機能が有する価値です。我々の使う言葉で言うと「モノ」の価値ということでしょう。
反対に情緒的価値とは、挑戦する自分の勇気や周囲に対する優越感と言った心理的で数値化しにくい価値です。どんな気持ちになれるのかという「コト」の価値と言えます。
伍魚福でも「コトPOP」でお客さまに「情緒的価値」をお伝えしようとしています。
このほかにもマーケティングの理論を、ラーメン二郎を例に分かりやすく解説してあります。
再度読み返し、参考にさせて頂きたい本のひとつとなりました。
ご縁を頂いた「ラーメン二郎」のオヤジさんに感謝。
また機会があれば食べに伺います。