株式会社伍魚福 代表取締役社長

読書メモ2008.04.19(Sat)後継者


スーパーマーケットを舞台にした安土敏さんの小説です。
安土敏さん(本名は荒井伸也さん)は住友商事の商社マンから子会社の食品スーパー・サミットに転じ、2004年まで経営にあたってこられた業界でも高名な方です。
現在はオール日本スーパーマーケット協会(AJS)の会長もつとめておられます。

ゴルフ三昧だった食品スーパーマーケットの社長の息子さんが、父親の突然の死をきっかけに訪れるさまざまな問題に対応しながら成長していくというストーリーです。

小説ですが、実名で現在のスーパーマーケット業界をめぐる動向やM&Aの話題、競合店対策など食品スーパーマーケットについての基本的な考え方などが盛り込まれており、楽しく勉強をさせていただくことができました。
再編の続く食品スーパーマーケット業界、そして各企業の後継者の方への応援歌でもあると思います。

日常の食を「デパ地下」の店だけでまかなうことができるのか。
日常の食を担う食品スーパーはどうあるべきか。
食品スーパーとGMSとはどう違うのか。
お客様への価値提供のために食品スーパーの目指すべき姿とは。

ひるがえって伍魚福の商品は日常の食の中でどういう位置付けであるべきか。
スーパーマーケットで販売させていただいている以上、日常の食生活の中でお酒に関連した「おいしさ」、「おもてなし」、「楽しさ」をお客様に提供し続けていかねばなりません。

伍魚福の商品のキーワードは「エンターテイニング」です。あるべき姿をきちんと定義して、誰もが説明できるようにしていきたいと考えています。